日本対オランダ

今日は何点取られて負けるか、それが問題だと試合前は考えていた。デンマーク戦を引き分け、得失点差で他国を上回ればよい。できれば2点差くらいに抑えられればよいと考えていた。
しかし試合が始まってみると日本のハードワークが光る。ディフェンスラインは高いとはいえないが、ドン引きというほどでもなく、さらに前線からのプレスがある程度効いている。オランダはパスミスもなくポゼッションはするが、攻めあぐねて日本の思い通りの展開。そして0-0で前半を折り返す。上出来だ。
とはいえ後半が始まる前には、このサッカーは90分持たないと考えていた。今日の日本は韓国並みにハードワークしている。しかも内容は終始最高の集中力を持って守備練習をするようなもので、真正のドMでなければ耐えられない。いつ日本の守りが崩れるか、それが問題だと考えていた。
後半が始まってみると、残念ながら8分にスナイデルの仰天ミドルが川島の手をはじいてゴール。ポテンポテンと転がってきた力ないパスの、しかもハーフバウンドを上手くたたき、その上でとんでもない威力と精度を持ったスーパーゴールだった。これはスナイデルを誉めるべきで、下を向く必要はない。その後も日本はハードワークを続ける。少ないながらもチャンスを作ることもできた。GK川島は二度の決定機を防ぐSGGKぶりを発揮。今夜アフェライは眠れないだろう。いや、眠れたとしても夢の中で川島が鬼神のごとく立ちはだかっているはずだ。FW陣は奮起し、トゥーリオをあげて攻めるも1点がとれず試合終了。終わってみると0-1のスコア。試合前の予想とは違い、引き分ける可能性も十分に見えていた内容だっただけに悔しさの残る試合となった。
しかし冷静にスコアを見れば、圧倒的な強者のオランダ相手に最少失点だったことは素晴らしいと言わざるを得ない。できれば2点差くらい?私は今日も岡田監督に謝らないといけないのか?一度ならず二度までも?イエス、本当にごめんなさい。
思えば、開幕前に期待が最高潮に高まり、開幕して希望が絶望へと変わっていったドイツW杯。それに対して今大会は、開幕前には絶望しかなかったのに、開幕後は日を追うごとに期待は高まるばかり。デンマーク戦は来週木曜日。希望はまだふくらんだままだ。
あと、残念だが中村俊輔はもう国際試合に出るべきではない。走力とフィジカルの強さという、今当たり前のように求められる能力が決定的に欠けている。岡田監督のボキャブラリで言えば「戦えてない」。目を覆うばかりの凋落ぶりだが、勝負の世界は残酷だ。