マイケルの想い出

マイケル・ジャクソンの追悼式があったらしい。映像は見ていない。先日の訃報は本当にショックだったし悲しかった。別に彼の新曲が聴きたいとは思わなかったし、体調が悪そうなのはなんとなく伝わってくるところではあった。大きな存在がなくなったというショックだった。
思えば14歳のとき、初めて洋楽CDを買った。2枚ほど。1枚はエリック・クラプトンの『アンプラグド』。もう1枚がマイケルの『デンジャラス』だった。クラプトンの方はさすがに14歳の洋楽ビギナーが聴くには渋すぎた。もう少し歳をとるまで箪笥の肥やしになったのだった。ちなみにこのCDのおかげで後々まで「愛しのレイラ」はスローな曲だと思っていた。
しかし『デンジャラス』の方は中学生にもなんとなくすごいと思わせるものがあり、アホみたいに聴いた。今でも映像コンテンツを消費する習慣のない私が、当時は高かったビデオまで買った。これがまたすごかった。その後『BAD』、『スリラー』、『オフ・ザ・ウォール』、さらにはジャクソン・ファイブまで遡って聴いていった。
その後、どこで道を誤ったか、メタルキッズ一直線になってしまうわけだが、『スリラー』ではエディ・ヴァン・ヘイレン、『BAD』ではスティーブ・スティーブンス、『デンジャラス』ではSLASHと、錚々たるギターゴッドたちがゲスト出演しており(他にもTOTOのスティーブ・ルカサーなどは準レギュラー的な位置づけで参加)、折に触れて聴く機会はあった。
訃報が流れた日にYouTube巡りをして改めて彼のダンスを見たが、本当にすごい。動きもすごいが何よりリズム感が。ポップの王様という称号は足りないんじゃないか。彼はショービズに生涯を捧げた真のエンターティナーだった。
晩年というか、それこそ『デンジャラス』以降はスキャンダルばかりで耳を疑うような記事が多かったが、どうかもう彼の軽やかなステップが誰にも邪魔されませんように。