誰も守ってくれない

今日から三十路も2周目。天気は雨。見通し暗いなオイ。
この前見た連動ドラマにつられて映画「誰も守ってくれない」を見に行く。ドラマでは活躍していた松田龍平木村佳乃は出番少なめ。佐藤浩市松田龍平に吐く「シャブ漬けにすんぞ」というセリフはドラマを見た人にはわかるネタだった。そういうネタは他にもいくつか仕込んであった。映画自体は加害者の家族に対するマスコミ報道とネット上の個人情報晒しを取り上げながら、家族の絆をテーマにするもの。マスコミの取材がどれくらい圧力のあるものなのかは知らないが、確かに某匿名巨大掲示板の情報収集力には驚かされる。ボランティア記者というか「スネーク」が現地まで行ってみたとか、燃料投下部隊の充実っぷりには感心さえしてしまう。プライバシーの権利(並びに知る権利)は比較的最近のものだし、情報技術の発達もなんだかわけわからんからコンセンサスに達するどころか混乱は当分続きそうな気がする。主人公の佐藤浩市が序盤で「加害者の家族も同罪」と言ってのける記者をつっぱねておきながら、最後には加害者の妹に家族の絆を確認させる話にはなんとも納得できず、報道の在り方に関するこの映画の主題はぼやけたままだった。