メタル+三味線

ゴッド・オブ・シャミセン

ゴッド・オブ・シャミセン

CDショップのJAZZコーナーに全くJAZZと関係ない明らかに場違いな一枚が陳列されていた。三味線に恋したアメリカ人、しかもメタルとの融合とのこと。オリジナル曲に加えて、ドラクエメドレーやFFメドレーといった曲もあり、プロモーションもバッチリ。ははあ、ゲーオタのメタルマニアが三味線に手を出してしまったということか。
聴いてみると笑いが出てくる。良くも悪くも。三味線をメタルと融合させるという大胆なチャレンジには素直に拍手を送りたい。しかし…これが全然融合していない。メタルバンドの伴奏がついているだけというか、なんかムリなコラボやっちゃったみたいな。メタルは音がキモであり、中でもギターの歪みとサステインが重要。そこに歪みもしないしサステインもしない三味線では浮くしかない。またメタルの伴奏も演奏技術に疑問があり、さらにアレンジ、ミキシングにも疑問がある。三味線界のジェロへの道は長く険しいと言わざるを得ない。