J1第7節広島−川崎F

J1第7節サンフレッチェ広島川崎フロンターレ。GWに入った人もいるというのにビッグアーチはとてつもない寒さ。GK佐藤の離脱に加えてストヤノフが急遽欠場で心配な守備がさらに不安な状況。リベロには中島が、GKには中林が入る。試合前から中林には熱いコールが響き、サポーターの期待は大きい。
前半20分頃、最近好調の高柳が負傷退場。強いフィジカルを活かして個性を発揮しブレイクしかけていたところなのでこの退場は痛い。ほとんど準備なしに高萩が入る。
DFラインどころかGKからパスをつないでいく広島のサッカーは、見ている方としてはとてもハラハラするのだが、最近ではもうそれも見慣れてハラハラを楽しめるようになってきた。しかしGK中林からのパスを森脇が再び中林に戻したところをヴィトール・ジュニオールにさらわれてゴール。信じられないような先制点に唖然。その後、前半終了までの10分はピッチもスタンドも非常に悪い雰囲気が支配し、寒さもあって泣きたいような気分。そんな中、前半終了間際にペナルティエリアに突進した紫の稲妻ミキッチが倒され、PKキターーー!これで同点じゃあ〜!と騒いだのも束の間、シミュレーションと判定され、2枚目のイエローカードで退場。ほら、この前東京ヴェルディが開始9分退場という世界記録を作って、それでも10人で勝ったし大丈夫さ、などと強がっても空しい。絶望の淵に沈んだままハーフタイムを迎えた。
後半は森脇が右WB、森崎和が左ストッパーに入り、トップ下を柏木一人に担当させる3−4−1−1のような布陣。そしてこの柏木の運動量が凄かった。他の選手も奮起してよく走っていたが柏木は最後まで本当によく走り、ボールキープにチャンスメイクに大活躍だった。ハーフタイムでペトロヴィッチ監督は一体何を言ったんだろうか、前半終了時の嫌な空気は消え去り、一人少ないとは思えないゲーム展開。後半13分の高萩による同点ゴールもしつこく相手ボールにプレスをかけにいった結果だし、その後も決定的なチャンスを多く作ったのは広島。川崎は前線の外国人FW陣が仕事をさせてもらえず、全体的にコンディションが悪かったような印象。ACLあるし、仕方ないのかもしれない。
結局最後まで逆転ゴールは奪えず1−1のまま試合終了。広島らしいパスサッカーも見れたし、後半は炎のように熱いメンタルが見えた。勝てればもっとよかったのだが、とても充実した、また見に来たいと思わせるに十分なゲームだった。